残る1つの記事はとっておきです。
「新興市場型「粉飾決算」」
細野先生の記事ですね。
この記事はとても考えさせられました。
ですので、エントリーに少し時間をかけてみたり。
伝統的粉飾決算と新興市場型粉飾決算ある意味、粉飾の研究です。
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新興市場型粉飾決算の主力は、投資ファンド・循環取引・金融工学・連結除外にある。
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新興市場型粉飾決算犯のこの犯意の希薄さはいったいどうしたことか。
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犯行の上がり目がどこに用意されていたかを探究する必要がある。
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ライブドアの粉飾決算事件が史上において類を見ないのは、そこでの粉飾利益なるものが現金決済された実現利益であることだ。なにも架空利益を計上したわけではないのである。
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循環取引を利用した粉飾決算の上がり目は、その決済時に粉飾利益の買い戻し資金が用意できるかどうかにかかっている。
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新興市場型粉飾決算の場合は、粉飾利益が簿外債務となっていったん財務諸表の外に流れ出してしまう。
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すなわち、新興市場型粉飾決算の影は、貸借対照表や損益計算書ではなく、キャッシュフロー計算書に現れる。
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とてもとても考えさせられました。
・犯意の希薄さ
この記載を見てハッとしたわけですよ。
「あっ、随分とまぁアグレッシブな会計士だな自分」
と、気づかされたわけであります。
循環取引や連結除外は明らかにダメと認識。
で、投資ファンドや金融工学を駆使したスキームについては、
「会計基準の範囲内で頭使った」
というところで、一定の評価をしてしまう癖が。
ましてや、実現利益となっている粉飾の場合は、
「ん~~~」と考え込んでしまうわけです。
どうやら自分の中では「粉飾は架空利益を伴うもの」
という図式があるんでしょうね、きっと。
ただ、指摘されているように「実現利益による粉飾」
というのが最近のトレンドということになるのでしょう。
「粉飾利益の簿外債務化」これが相当頭に残りました。
絵図を見るときの基本思考として意識したいと思います。
上がり目との関係でキャッシュ・フローに注目するのは同意。
ヒントは財務キャッシュ・フローということになるのでしょう。
新興市場型粉飾決算については、
ファイナンスがセットになっていると、
そういうことでしょうね。
特にエクイティ側のファイナンス。
(MSCBやMSSOも含む)
意識の向け方としては、
・エクイティ関連のファイナンスがされているかどうか
・ややこしい仕組みを用いていないか
という2点を意識することですかね?
少しこの観点から研究しておきます。
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