船井電機<6839>
2008/5/12
「平成20年3月期 決算短信」話題になっている船井電機の決算短信を見ておこうかなと。
当期は結構な赤字になってますねぇ。
それはまぁそれはさておき、本題は税金関係のP17。
平成17年8月
香港子会社について、
大阪国税局から更正通知を食らったと。
タックスヘイブン税制に関連して、
平成14年3月から平成16年3月までの3年間について、
附帯税込で19,184百万円という金額のようです。
これを当初は、
長期仮払税金 / 現金及び預金
として会計処理していたとのこと。
平成19年3月
「諸税金に関する会計処理及び表示に係る監査上の取扱い」(日本公認会計士協会監査・保証実務委員会報告第63号)
が公表されたことによって、
過年度法人税等 / 長期仮払税金
と処理しましたよと。
そういえば、決算期末直前にこれが公表されたんですよね、
あのときは結構混乱した現場が多かったはず。
武田薬品と船井電機の会計処理が異なっているなど、
実務が定まってなかったことから、公表されたと記憶してます。
ちなみにこの決算まで「みすず(中央青山)」でその後「トーマツ」に交代。
平成20年3月
大阪地裁にて係争中と。
状況を整理すると、
平成17年8月
大阪国税局更正通知
平成18年6月
大阪国税局異義申立て棄却
平成18年7月
大阪国税不服審判所に審査請求
↓
平成20年5月現在 継続中
平成18年11月
大阪地方裁判所へ更正処分の取消請求訴訟
↓
平成20年5月現在 継続中
うん、いたって普通の税金訴訟の流れじゃないですか。
課税庁は基本的に異義申立てを却下しますし、
不服審判所いっても普通は無理ですから。
>>
審査請求に基づく審理は継続中ですが、審査請求を行ってから3ヶ月が経過し、取消訴訟を提訴できる状況になりましたので
>>
うんうん、そうそう、
不服審判所で争ってもしゃーないですから、
ホントの勝負は裁判所のほうなんですよね。
本気で戦うのであれば。だから船井さんは本気でバトルんでしょ、コレ。
最高裁までいくんじゃない?
船井社長は裁判は勝ちにいくと仰る方ですから、
相手が当局だろうが、ガンガンいくと思いますよ。
最高裁でタックスヘイブンの判例ができるのを期待してます。
さて、話題の件としましては、
平成17年3月から平成20年3月までの、
香港子会社の税金に関する処理はどうなっているか?
ということのようでして。。。
>>
参考までに調査対象年度の翌期である平成17 年3月期から平成20 年3月期までの4年間の当社の香港子会社の所得について当該税制による影響額を試算した場合、法人税、住民税及び事業税は合計で約15,000 百万円と見積もられます。この影響額につきましては、上記理由により現時点では、会計処理を行っておりません。
>>
ああ、これは払っちゃいないなそもそも。
納税していれば、
(なにか) / 現金及び預金
という仕訳が必要になりますから。
通常であれば、法人税等といった税金科目なんでしょうが、
戦ってるからそもそも申告してないんじゃ?
当たり前ですけど、調査年度の翌年から反映するようであれば、
自分たちの過ちを認めたようなものですから、
裁判で不利になることは明白ですよね。
「正しい会計処理だと主張しているのに、
翌年から違う会計処理をしているというのは、
間違ってると認めているからでしょ?」
ということになりかねませんから。
よって、裁判に勝つつもりであれば、
調査年度の翌年からも従前どおりの会計処理をしていて不思議は無い。
もしも仮に会計処理をするのであれば、
法人税等 / 現金及び預金
法人税等 / 未払法人税等
といったあたりでしょうかね。
しかし、会社としてはそもそも納税してませんし、
納税の必要性すら認めてませんから、
上記の会計仕訳はしてないだろうなぁ。
となると、注記ぐらいしかないわけで、
偶発債務的にカバーしておけば、
決算上OKになる可能性は十分ありそうな気がしました。
最高裁までやるようであれば、
少なくとも2年ぐらいはこのままいくかもしれませんね。
とりあえず平成20年3月期の段階では、
最悪のケースでは150億円の損失が発生する可能性がある、
ということをリスクとして押さえておくべきでしょうね。
続きを読む »